アスンシオンカワムラ新聞

パラグアイで整体治療に携わっています。日々思ったことを綴ります。

治療の成否について

カイロプラクティックを主体にした治療を、25年以上にわたり続けてきました。普段から肝に銘じていることは〈治療を施す前にこの人は治せる、この人は無理だ、という見極めがとても大切だ〉ということです。
柔道と同じでまず対戦相手を遠くから見てこいつは強いか、大したことないかという気を感じ、次に実際に組んでそれを再確認。この予想が外れて番狂わせで逆転勝ちすることは滅多にありません。
開業当初は、これは治らないだろうな、これは自分の治療範囲外だなと思うような症例であっても「いや~これは私の手に負えません」と言えば「このやぶ整体師が」と思われるのではないかと危惧して、「まあ、やってみましょう」と安易に治療を請け負い、治療の真似ごとみたいなことをしたこともありましたが、案の定効き目なく患者さんが去っていきました。これは患者、治療家双方に「百害あって一利なし」です。
その為にしっかり勉強し自分の技術が適応できる症状は何か見極める必要がでてきます。例えば慢性股関節炎で軟骨がすり減り可動性が著しく制限されるケースであれば、「整形外科医に行き人工股関節手術を検討してはどうか」と助言することも必要ではないでしょうか。それを何の症状でも整体やカイロで治りますというような無責任な発言を聞くと「ほんまかいな?ええ加減なこと言うな」と言いたくなります。
それでは今日はこの辺で終わりましょう。