アスンシオンカワムラ新聞

パラグアイで整体治療に携わっています。日々思ったことを綴ります。

昔を思い出す

 遂に南米パラグアイにも新型コロナの影響が及びはじめた。

 三日前から全国で学校が一斉休校となった。昨日はスポーツジムからも連絡があり暫く閉鎖すると(泣)。仕事が終わった後ジムに行くことを日課としているので、それならばと自宅トレーニングを久しぶりに開始した。

 午後8時で気温36度、とても蒸し暑い。汗が滴り落ちめまいもする。これは却って身体に良くないのではと思ったくらいだ。30分しか出来なかったが、それでも終わってビールを飲み干した時は気分爽快だった。

 ふとこの感覚を以前何処かで感じたなと思った。
 さて何処だったか?それは今から30年前この国に協力隊で来て、柔道を教え始めた頃のことだ。

 南米の2月は夏真っ盛りである。ビニールの畳が熱くじっと立っていると足の裏が水ぶくれになる。もう稽古どころではなく自分の心も折れそうになったが、2ヶ月程経つとどういう訳か風向きが変わり調子が出てきた。身体が環境に順応しだしたのか。それまで食欲もなく体重も落ちる一方だったのが、俄然よく食べられるようになり夜もぐっすり眠れるようになったのだ。まあそれはさておき。

 それ故練習後に仲間と一杯やるのは本当にリラックスでき楽しかった。その情景を思い出したのだ。 こちらの人たちはタイプの女が目の前を通ると「ツッツッ」とか「プスップスッ」とか変な音で呼びかける。声を掛けられた方はさぞ迷惑だろうと思いきや、そうでもなくて大抵はニコッと振り向き「オラ」と応え、お尻を突き出し颯爽と歩いていく。
 うーん何と良い文化だろう!

 だが百パーセント皆が皆こういう反応があるという訳ではない。ダサい奴の「ツッツッ」はやはり無視されるケースが多いのに対しイケメンの「プスップスッ」は成功率が高い。しかし最近はこの風習も廃れてきたような気がする。
 個人主義の台頭によるものか、パラグアイでも良くも悪くも他人に干渉することが減ってきているようだ。老いも若きも皆うつむいてスマホを弄っている。そういう私もiPadでAmazon Kindleばかり読んでいる(笑)。