アスンシオンカワムラ新聞

パラグアイで整体治療に携わっています。日々思ったことを綴ります。

パラグアイ川畔で思ったこと

 3月18日アスンシオン郊外にあるYpane (イパネ)という町へ固定資産税を払いに行った。

 普段ならば渋滞に巻き込まれて車で一時間半は優にかかるのだが、今日はものの30分で着いてしまった。一連のコロナ騒動で人々が無用な外出を控えている為か。夜間外出禁止令(夜8時から翌4時まで)も3日前から発令されたので、久々に娑婆へ出るとワクワクする(笑)。
 市役所の入口には二人警官が立っており、いかつい方が不審者チェック係でもう一人の婦警さんは赤外放射温度計を入場者の身体に近づけ計っている。体温が高いと市役所へ入るのを拒否されるのか?
 彼女いはく「セニョール、貴方の体温は34度ですのでOKです。そこにあるアルコールジェルを手につけてから入ってください」と。オイオイ、34度は低すぎはしないか。それともいい加減な機械なのか。まあいいだろう。

 職員は全員マスクを着用していた。医療従事者を除いてマスク姿の人をこちらで見たのは初めてだ。
 パラグアイは医療体系が充実していないので、現時点では医療システム崩壊を防ぐことを最優先している。政府は先手先手を取って対策を打ち出しており、国民もまたそれに応え出来る限りのことをやっていると思う。

 ドイツのメルケル氏が新型コロナウイルス感染は全人口の6~7割に広がる可能性がある。とポロッと失言したのが気にかかる。
 果たして人類の過半数がこのウイルスの免疫を持つようになるまで(数年かかるだろう)、この騒動は終わらないのではないかという気さえする。
 勿論一刻も早くワクチンが発見され、この予想自体が外れることを切に願っているが。

 コロナ問題を考えると、世界的規模で行われている余りにもえげつない経済優先政策に対し、地球が遂に警鐘を鳴らしたかのようにも思えるのだ。
 世界中で多くの人々が苦しんでいるこの時期に、揚げ足とりするつもりは毛頭無いが、
 新型ウイルス対策の結果中国の大気汚染が大幅改善され、ベネチア運河もかつての美しさを取り戻した。
 あれ程外人観光客の弊害を愚痴っていた京都も40年前の状況に逆戻りした。オリンピック?そんなもんどうでもええわい。

 暫くパラグアイ川畔で寝転んで虫に食われながらそんなことを考えた。
 当地では皆がコロッと忘れてしまったデング熱の流行が、まだ終結する兆しすら見せていないので、身体中に蚊除けスプレーを振り掛けながら(笑)。

 どうか皆様くれぐれも御自愛下さい。