アスンシオンカワムラ新聞

パラグアイで整体治療に携わっています。日々思ったことを綴ります。

シンクロニシティ

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カプリ島から海を臨む(写真と本文は関係ありません)。
 
 昨日新規の患者さんが来た。仮にNさんとしておきましょう。ブエノスアイレス訛りのある彼は私のことを前から知っていると言う。治療予約の電話をかけた際、私の名前を聞いて気づいたそうだ。

 アスンシオンは人口50万人の中規模都市(wikipedia より) のせいか、このような思わぬ再会がしばしばあるが、問題は言われた方がさっぱり相手を覚えていない場合である。流石にばつが悪い。

「先生は以前セントロで柔道を教えていたでしょう」
 その通り、昔 Estrella と15 De Agosto に面したジムで柔道を教えていたことがある。1990年頃だ。
「私もそこでボクシングを練習していたんだが、あなたはいつも階段を二段飛ばしで駆け上っていたね」
 (注)柔道場とボクシングのリングは建物の三階にあり、そこへたどり着くには横にある長い階段を上る必要があった。ダッシュするとかなり脚に効く。

「ある日あなたに何故階段を走って上るのかと聞いたら『脚を鍛えているから』と言ったので、成る程と思いそれからは自分も真似て階段を全力で走って上ったよ」多分「若者、よく聞きなさい。武道家は日常生活全てが鍛練なのだ」とか何とかカッコいいことを言ったのだろうな。

「そうであれば Nさんも一緒に柔道を稽古しても良かったのに」と言うと「いやー、投げられるのは痛そうだからちょっと....」と。それは殴りあいをする者が口にするセリフかいな(笑)。

 治療の方は無事終わり、暫く様子を見てまだ痛むようであれば又来てくださいということで別れた。

 そう言えば当時ボクシングを一心不乱に練習していた痩せぎすのアルゼンチン青年が居たなー。さてはあれがNさんだったのかと後から思い出した。
 と同時に偶然 Spotify で 「ラブ・ストーリーは突然に」のサビの部分 "あの日 あの時 あの場所で 君に会えなかったら~" が流れてきた。

 これをシンクロニシティと言うのだろうな(笑)。